奥本様
 
また、金融面で言えば、日本は、戦後10年間は資本がなく、資金の傾斜配分方式といって、鉄鋼や電力、鉄道などの重要基幹産業に政策として資源配分を行って経済の復興をはかりました。ただし、こういった方法は、経済発展の初期では大変効果的ですが、段階を経るにつれて、預金を集めて再配分を行うことが逆に正しい経済成長のネックとなる場合が出てきます。私は1957に大学を卒業しましたが、その当時から間接金融、いわゆる銀行ではなく、直接金融の時代がくるということが言われていました。しかし結果的には、未だに日本では間接金融が主流となっています。これについても、ベトナムが学べる要素は大いにあるのではないでしょうか。

 

 

 

レロンソン
 
ベトナム戦争や急激なインフレに加え、Credit Cooperative(信用組合)の1999 年の大量破影響で国民は金システムに対する信を失い、金とドル現金に信を置くようになったと言われています。これらの回復に時間がかかってしまい、現在、銀行がやっと力を付け始め、間接金融が可能になった段階です。証券市場はまだ時間がかかると思われますが、大和証券・大和総研とサイゴン証券との連携が、成長のきっかけになるのではと思います。

 

 

 

奥本様
 
ベトナムが日本の最大のパートナーとなるのは間違いないでしょう。大変優秀で頭の良い民族でありますし、日本に対する親近感も持っていただいています。上手くお互いに弱点を補い合うための方策を練る必要があります。
 
また、ベトナムはインドシナ半島に位置していますが、この半島は土地が豊かであるというメリットを持っています。恵まれた自然をうまく使って農業の活性化を行うことも重要だと思います。それがベトナム、引いてはインドシナ半島の発展につながると思います。
 
勿論、全ての分野において人材の育成は外せません。その意味で、アクティブリッジが行っている事業は貴重だと思います。

 

 

 

レロンソン
 
弊社では、日本への就労を前提としたベトナム人技術者の育成・採用支援・フォローを一気通貫で行っていますが、同時に、日本から帰国するベトナム人技術者に対して、管理者・経験者として、ないしは更に高いレベルの技術者・生産管理者として育成するクラスの設立を予定しています。これにはベトナムの大学との連携を視野に入れています。
 
ベトナム国内には、能力は高いものの、日本の進め方や考え方、日本語を知らず、結果的に日系企業に採用されない人材が多く存在しています。そのような人材を育成することは、日系企業にもベトナム人材本人にもお役に立てると思っています。

 

 

 

奥本様
 
製造業だけでなく、証券業も含むサービス業全体においても、今後はスペシャリストが求められるようになってきます。各分野の人材の育成を期待しています。

 

 

 

レロンソン
 
現場の方々に聞いてもベトナム人材に対するニーズは非常に高まってきています。現在、約37,000人のベトナム人が日本にいますが、更に増えることが予測されています。ベトナム進出を検討する企業数の増加が大きな要因だと考えられますが、それを通してベトナム人への認知が広がってくれれば大変嬉しく思います。また、ベトナム人も日本の文化、ビジネススタイルを少しでも吸収し、母国発展に貢献してくれることを願っています。その一助になることが、おこがましいですが、アクティブリッジウェイの一つですので。
 
日越両国の企業・人材がビジネス展開を円滑に進められるために尽力したく思っています。

 今後ともご指導、ご鞭撻の程を何卒宜しくお願いいたします。

 

 本日は誠にありがとうございました。

 

 

次回は、三井住友海上火災保険株式会社 シニアアドバイザー 井口武雄様との対談を企画しております。